ヘレディタリー継承(2018年)
ヘレディタリー継承 感想
監督 アリアスター
脚本 アリアスター
個人的好き度 ★★★★★
『ミッドサマー』(2020)が大好きでミッドサマーを観たあとにヘレディタリーも観てみたのだけど、まあ面白いけどなんだかわからんなぁという感じだった。
今回観るのは2回目。
いやあ、めちゃんこ面白いじゃないですか
ということでヘレディタリーの好きなところを紹介します。
①オープニング
開始5秒でおもしろい。音楽がめちゃくちゃよくてただならぬ映画が始まるぞという雰囲気がビンビンで大好きでした
②音楽
全体を通して不気味さが際立つ劇伴が凄くいい!
怖い・不気味だけじゃなく、それでいてスピリチュアルで不思議な雰囲気が演出されていて凄く好きでした
③構図
全体を通して、真横からや真上からの構図が多く、平面的にすることでフィクション度というか、リアリティさを弱めてより不思議・不気味な雰囲気を醸し出していました。
④チャーリーが怖い
チャーリー役の女優さんが怖い怖い。出てきた時点でこいつはやべえぞ…となる雰囲気、演技。最高でした。
⑤ラスト怖すぎ案件
なんですかラスト20分。急に来ないでやめてよバカ。燃えるな、走るな、首切るな。あと服着ろや。
大好きです。
全体を通して、音楽、構図、演出、演技、全てが一貫して作品の独特な雰囲気を丁寧に作り出していた作品でした。
流れとしては、アリアスターぽいスローテンポで、何が起こるでもないのにじわじわと一歩一歩確実に深くはまっていく、そんな作品でした。
個人的にもたっぷりとした間の使い方がとても好きでした。
内容としては、
初見だとなにがなんやらわからないところも多く、よく分からないなぁという印象も受けます。
しかし、この作品はそれで良いんだとおもいます。
よく分からないからこそ「よくわからないけど周りでおかしなことが起こるというピーターの境遇」に共感できる、という楽しみ方があるとおもいます。
だからこそ2回目も以降は考察を深めたり、伏線を楽しんだりすることもでき、何回みても楽しめる作品なのだとおもいます。
私自身も全てを理解できたわけではなく、また次見るときが楽しみですね。
他にも、
ピーターの人の良さそうなキャラが非常に良く物語に入り込みやすかったり、アニーが霊的におかしくなったのかただ娘が死んでおかしくなったのか絶妙に分からせないバランス感覚があったり、オカルトに盲信する側と冷静な側の対比の演出があったり、オカルト的怖さとやばいカルト人間的怖さの両方のバランスがよかったら、良いところを上げたらキリがないです。
個人的にはホラーとして楽しむというより、一本の素晴らしい映画として楽しみたい作品でした。
観たばかりですがまた観たいです。ぜひ。
だむ
【個人的解釈】
おばあちゃんは元々、地獄の王ペイモン復活目論むカルト集団のトップで、息子や孫を使って復活させようとしていた。
ペイモン復活には男の身体が必要だったが、ピーターとは接触禁止にされてしまったので、チャーリーをペイモン復活の魂として作り上げていたんじゃないかと。
そしてチャーリーをまんまと殺し、ジョーンはアニーをそそのかし、ペイモンの魂であるチャーリーの魂を降霊させた。
なんやかん抗うピーターであったが最後はペイモンの魂であるチャーリーに身体を乗っ取られ、無事にペイモンは復活しました。
ちゃんちゃん。
ということでしょうかね…
また観てみます。
おしまい